ご主人が浮気した場合、その後夫婦がどういう経過をたどるかは本当に夫婦それぞれです。
お互いが抱えている問題点に思い至り、初心にかえって再スタートを切る「雨降って地固まる」夫婦もいるでしょう。
しかし一回の浮気が夫婦を破壊し、子供の人生をも狂わせ、家庭崩壊に至るケースも少なくないのです。
妻の立場で言うならご主人の浮気をどれだけ許容できるか、他の女と体を重ねた夫を心身ともに受け入れることができるか、信じていた主人に裏切られたショックから妻が立ち直れるかどうか、失った主人への信頼を取り戻せるか。
夫の立場で言うなら、一度失った妻への関心と愛情を取り戻し、一度他の女に抱いた恋心を封印することができるのかどうか、他の女との密会のスリルや興奮から足を洗うことができるのか。
妻への不満から浮気に走った場合、その不満は解消されるのかどうか。
それまでの人生と夫婦関係、お互いの人間性の全てが試されると言えるでしょう。
子供がいる夫婦の場合、夫婦間の微妙な空気が家庭内に漂い、子供も敏感にそれを感じとってしまうこともあるでしょう。
子供にとって一番身近なロールモデル、人生の手本である両親の浮気問題・・・
子供の年齢にもよるでしょうが、子供が大人になったときの男女の恋愛観・結婚観、そして人格形成にも影響を及ぼしかねません。
子供のために離婚しないという選択をした場合、「子供のために離婚しない」という両親の姿を見て、子供が「自分のせいで両親が、母親が、父親が苦しんでいる」と思い、自分を責めてしまうということもあります。
また寂しさ悲しさを癒すためにそれた道に走ってしまうこともあります。離婚した両親の子供は離婚する、「離婚の世代間連鎖」もよく聞く話です。
お互いに無関心だったりいがみ合ったり、ご主人の浮気をいつまでも責めずにはいられない奥さんの場合、そのような両親のもと、冷え切った空気が漂う家庭内で一緒に暮らすぐらいなら、離婚するほうが子供にとっても夫婦にとっても幸せなケースもあるでしょう。
夫婦どちらかだけに負担を強いるような選択は、子供にとっても夫婦にとっても幸せなことではありません。
長期にわたる不倫であろうが、たった一夜の浮気であろうが、その行為は簡単に一つの家庭を崩壊させ、生涯にわたってご主人にも、奥さんにも、そして子供にも心の傷を残すのです。